燃費測定結果(シャーシダイナモ試験)
実験者
工藤 雄樹
JETS株式会社 取締役
JETS研究所 有限責任事業組合 所長国家資格
2級自動車整備士 ガソリン
2級自動車整備士 ディーゼル吉田 章二
東章産業株式会社 代表取締役
実施日
2012年3月23日
(1号機を搭載していない状態の車輌の燃費測定)
2012年3月26日
(1号機を搭載している状態の車輌の燃費測定)
使用車種
2004年式
トヨタハイラックスサーフ
2700cc
ガソリンエンジン
ノンターボ
オートマチックトランスミッション
92521km走行
実験場所
東章産業株式会社 秋田市八橋イサノ2丁目14-7
BOSCH製 シャシダイナモテスター
目的
JETS株式会社製1号機を搭載した場合と搭載していない場合でどのくらいの燃費改善がみられるのか。
測定方法
車輌をシャシダイナモテスターに乗せ、ガソリンを給油口一杯まで 入れた状態にする。アクセル開度を一定に保ち(*1)30分間走行 させ、減った分のガソリンの重さを測定(*2)し、使用したガソリン の量と走行した距離から燃費を測定する。これを3回行いガソリン1リットルで走行した距離(*3)の平均をとる。以上を1号機を搭載していない場合と搭載している場合の 2種類行ない、その改善率を計算する。
*1
アイドリングの調整用のネジ部に厚さ8.60mmのシムを挟みアクセル開度を一定に保つ。*2
5リットル用のガソリンの携行缶に入れたガソリンの重量をデジタル秤で測定しておき、30分走行後の車輌の燃料タンクにその携行缶から給油口一杯まで給油し、残った携行缶の重量を測定する。携行缶の重量の差から使用されたガソリンの量を算出する。(ガソリンの比重は0.75とする。)*3
Tripメーターを参照 毎回0に戻す。
1号機を搭載していない車輌の燃費測定
第1日目
2012年3月23日(金曜日)
タイヤ空気圧 200Kpa 外気温 8℃
第1回目
時間 13:38
給油前携行缶重量 5.02kg
給油後携行缶重量 3.74kg
開始時 | 10分後 | 20分後 | 30分後 | |
---|---|---|---|---|
Trip | 0km | 9.0km | 19.5km | 30.0km |
時速 | 50km/h | 50km/h | 56km/h | 57km/h |
回転数 | 1300rpm | 1300rpm | 1400rpm | 1400rpm |
5.02kg – 3.74kg = 1.28kg (30.0km走行するのに使用した燃料の重さ)
1.28kg ÷ 0.75(ガソリン比重) = 1.7066ℓ(30.0km走行するのに使用した燃料の量)
30km ÷ 1.7066ℓ ≒ 17.57km/ℓ
第1回目結果 燃費 17.57km/ℓ
第2回目
時間 14:18
給油前携行缶重量 5.02kg
給油後携行缶重量 3.74kg
開始時 | 10分後 | 20分後 | 30分後 | |
---|---|---|---|---|
Trip | 0km | 8.6km | 18.2km | 28.4km |
時速 | 54km/h | 58km/h | 59km/h | 59km/h |
回転数 | 1300rpm | 1400rpm | 1400rpm | 1400rpm |
4.12kg – 2.85kg = 1.27kg(28.4km走行するのに使用した燃料の重さ)
1.27kg ÷ 0.75 (ガソリン比重) = 1.693ℓ(28.4km走行するのに使用した燃料の量)
28.4km ÷ 1.693ℓ ≒ 16.77km/ℓ
第2回目結果 燃費 16.77km/ℓ
第3回目
時間 15:55
給油前携行缶重量 4.26kg
給油後携行缶重量 2.94kg
開始時 | 10分後 | 20分後 | 30分後 | |
---|---|---|---|---|
Trip | 0km | 9.8km | 19.4km | 28.9km |
時速 | 58km/h | 59km/h | 60km/h | 60km/h |
回転数 | 1400rpm | 1450rpm | 1450rpm | 1450rpm |
4.26kg – 2.94kg = 1.32kg (28.9km走行するのに使用した燃料の重さ)
1.32kg ÷ 0.75 (ガソリン比重) = 1.76ℓ(30.0km走行するのに使用した燃料の量)
28.9km ÷ 1.76ℓ ≒ 16.42km/ℓ
第3回目結果 燃費 16.42km/ℓ
平均燃費
(17.57km/ℓ+16.77km/ℓ+16.42km/ℓ) ÷ 3 ≒ 16.92km/ℓ
第1日目 結果
1号機を搭載していない車輌の燃費 16.92m/ℓ
1号機を搭載している車輌の燃費測定
第2日目
2012年3月26日(月曜日)
タイヤ空気圧 200Kpa 外気温 6℃
第1回目
時間 13:26
給油前携行缶重量 5.20kg
給油後携行缶重量 3.67kg
開始時 | 10分後 | 20分後 | 30分後 | |
---|---|---|---|---|
Trip | 0km | 12.3km | 26.0km | 40.0km |
時速 | 70km/h | 79km/h | 81km/h | 82km/h |
回転数 | 1700rpm | 1800rpm | 1900rpm | 1950rpm |
5.20kg – 3.67kg = 1.53kg (40.0km走行するのに使用した燃料の重さ)
1.53kg ÷ 0.75 (ガソリン比重) = 2.04ℓ(40.0km走行するのに使用した燃料の量)
40.0km ÷ 2.04ℓ ≒ 19.60km/ℓ
第1回目結果 燃費 19.60km/ℓ
第2回目
時間 14:06
給油前携行缶重量 4.59kg
給油後携行缶重量 3.06kg
開始時 | 10分後 | 20分後 | 30分後 | |
---|---|---|---|---|
Trip | 0km | 13.2km | 26.5km | 40.1km |
時速 | 72km/h | 81km/h | 81km/h | 82km/h |
回転数 | 1800rpm | 1900rpm | 1950rpm | 1950rpm |
4.59kg – 3.06kg = 1.53kg(40.1km走行するのに使用した燃料の重さ)
1.53kg ÷ 0.75 = 2.04ℓ(40.1km走行するのに使用した燃料の量)
40.1km ÷ 2.04ℓ ≒ 19.65km/ℓ
第2回目結果 燃費 19.65km/ℓ
第3回目
時間 15:55
給油前携行缶重量 4.59kg
給油後携行缶重量 3.06kg
開始時 | 10分後 | 20分後 | 30分後 | |
---|---|---|---|---|
Trip | 0km | 13.2km | 26.7km | 40.6km |
時速 | 76km/h | 81km/h | 82km/h | 82km/h |
回転数 | 1800rpm | 1900rpm | 1950rpm | 1950rpm |
4.82kg – 3.28kg = 1.54kg (40.6km走行するのに使用した燃料の重さ)
1.54kg ÷ 0.75 = 2.05ℓ (40.6km走行するのに使用した燃料の量)
40.6km ÷ 2.05ℓ ≒ 19.80km/ℓ
第3回目結果 燃費 19.80km/ℓ
平均燃費
(19.60km/ℓ+19.65km/ℓ+19.80km/ℓ) ÷ 3 ≒ 19.68km/ℓ
第2日目 結果
1号機を搭載している車輌の燃費 19.68km/ℓ
実験結果(シャーシダイナモ試験)
1号機を使用した場合の燃費改善率は、16.31% である。
結論
1日目と2日目の実験の条件を極力同じにする為、同じアクセルの開度でテストを行うことにしたのだが、まったく同じアクセルの開度でありながら、1号機のついていない車輌の時速及びエンジンの回転数は50Km/h~60Km/h、1300rpm~1450rpmであり、1号機のついている車輌の時速及びエンジンの回転数は70Km/h~82Km/h、1700rpm~1950rpmとなり、時速で約20Km/h、回転数で約500rpmの差がでている。
この事から、1号機を取り付ける事により、燃焼室内の爆発力が上がっていると推測される。 よって、計算上で現れた燃費の改善率も踏まえて考えると、実際に1号機を取り付けて走行した場合、アクセルの踏み方を1号機を取り付けていない車輌に比べて少なくしても同じ距離を走ることが出来るようになると思われる。
今回の実験は両日共に同じシャシダイナモテスターで行い、どちらも走行抵抗はかけていない。エンジンの燃焼室内の爆発力が高まり、トルクもアップしていると推測されるので、実際に走行抵抗がかかった状態ではもっと大きな燃費改善率の数字が出るのではないかと予想される。
今回使用した1号機は確実に燃費を向上させるものである。